NBAはこれからいよいよファイナルへ突入、管理人も楽しみにしています。
一方、日本のB.LEAGUEは先日、宇都宮ブレックスの劇的な逆転劇により幕を閉じました。
https://www.bleague.jp/video_detail/?id=519199
↑最後0.6秒まで結果が分からない、Bリーグ史に残る激闘と言っても間違いないと思います。まだ、見ていない人はチェックしておきましょう。
さてそんな、B.LEAGUEですが、2026-27シーズンから、大規模なリーグ構造改革を発表しました。その名も「B.革新」。
リーグ全体の構造や制度、ビジョンを一新し、「世界一型破りなライブスポーツエンタメ」を目指すプロジェクトです。
でも、「制度改革」と聞くと、ちょっと堅いイメージがあるかもしれません。そこで今回は、最低限知っておきたいポイントに絞って紹介しつつ、実際にB.革新を見据えて成長してきたクラブの姿や、これからファンや地域にどんな変化が起きていくのかを掘り下げてみたいと思います。
B.革新、簡単にいうとどんな改革?
詳細は公式特設サイト(B.革新公式)に譲ります。私たちが分かりやすく感じる、大きな変更点は
B1・B2・B3という現行の3部構成が再編され、
- B.PREMIER(最高峰)
- B.ONE(安定的な競技・経営基盤の中核層)
- B.NEXT(成長と挑戦の場)
という新たな3ディビジョンへ生まれ変わるという事です。
これだけだと、名前が変わっただけに感じますが、そうではありません!
注目すべきは、競技成績による昇降格を廃止した点です。クラブの競技力だけでなく、観客動員や売上、アリーナの充実度といった経営指標が重視される「審査制」になります。
例えば、現在のB1に置き変わる、リーグ最高峰のB.PREMIERの審査基準は、
- 入場者数、平均4,000名以上
- 売上高、12億円以上
- 収容人数5,000人以上規模等、基準を満たしたアリーナの保有
となります。これ、経営素人の自分から見ても、結構キツいと思うのですが、、、。
実際、この計画が始まった21年度時点では、基準を満たしていないチームの方が多かったんだとか。
さらに、現行からの変更点としては、サラリーキャップ制度(年俸の上限・下限)や、将来的にはドラフト制度導入も検討されています。これにより、選手育成や戦力均衡、ファンの関心がさらに高まることが期待されています。
成功事例の共有~日本バスケの未来のために~
こうした制度改革の背景には、日本バスケの課題――“人気クラブとそうでないクラブの格差”や、“競技力の国際基準とのギャップ”をどう埋めるか――という問題意識がありました。
「B.革新」の推進は、すでに多くのクラブに良い影響をもたらし、日本バスケットボールの成長に貢献しています。
茨城ロボッツ:地方発、未来志向のクラブ運営
茨城ロボッツは、B.LEAGUEでも地方クラブの代表格として、地元企業や自治体と連携しながら着実にステップアップしてきたクラブです。
特に注目すべきは、新アリーナ構想の進行や、ファンとのコミュニケーションを重視したイベント設計。クラブだけでなく、「町全体でB.LEAGUE PREMIER参入を目指す」というムードを作り出しているのが大きな特徴です。売上を大幅に伸ばし、試合日には「お祭り状態」と言われるほどだそうです。
B.革新における「地域一体モデル」の先駆けと言える存在です。
京都ハンナリーズ:「京都らしさ」を武器にした再成長
古都・京都を拠点にする京都ハンナリーズも、近年その存在感を強めています。
一時期はB1残留争いに巻き込まれるなど厳しい時期もありましたが、フロント陣の世代交代・経営改革により、風向きが変わってきました。新しい松嶋社長もお若い!
注目すべきは、
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地元京都出身選手を中心としたチーム作り
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「和」のテイストを活かしたブランディング(ロゴ・演出・SNS)
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若年層に届くデジタルコンテンツ(YouTubeやTikTok)
といった取り組みです。
過去には観客動員数で課題を抱えていましたが、B.プレミア参入基準である平均4,000人以上の観客動員を達成しました。さらに、2028年10月の開業を目指し、収容人数8,925席の「京都アリーナ(仮称)」の新設が決定しています。
観戦に訪れたファンからは「演出が楽しい」「おしゃれで京都っぽい」といった声も多いそうです。
長崎ヴェルカ:新興クラブが見せる爆速成長
そして最後に紹介したいのが、2020年に設立された長崎ヴェルカ。
たった数年でB1昇格を果たし、派手な演出・SNS戦略・地域連携で、瞬く間に“注目クラブ”にのし上がりました。日本代表の馬場雄大選手が所属していることでも有名です。
特に、エンタメ性とスポーツの融合という点では、B.革新が目指す未来像そのものです。試合に行ったことがない人でも、「なんか楽しそう」「ライブみたい」と思わせる仕掛けがあちこちに散りばめられています。
バスケに詳しくなくても楽しめる未来へ
B.革新の真価は、「コアなバスケファン向け」だけでなく、バスケを知らない層にもメリットがある点です。
エンタメとしての進化
音楽演出、照明、映像など、まるでライブイベントのような空間づくりが進行中。試合を観に来たというより「イベントを楽しみに来た」感覚で、友人・家族・カップル層が気軽に足を運べるように。
地元の象徴=新たな誇りへ
クラブが街のランドマークになれば、地域経済・観光・コミュニティも活性化します。B.革新では「地域に選ばれ、支えられるクラブ」が前提となるため、結果としてバスケが“身近な文化”になっていきます。
若い世代の“あこがれ”に
ドラフト制度や育成強化で、子どもたちが「プロ選手になりたい」と思える道筋ができる。幼い頃からプロバスケットボールを観る経験は、必ず日本バスケの将来にも繋がっていくでしょう。
おわりに
バスケットボールって、元々エンターテイメントの要素が強いんです。エンタメ性を重視してルールも変わっていきます。
そういった意味で、今回のB.革新や、クラブの成功例のように、自分たちの独自性を出して、エンタメ性を作っていく事は、すごく大切だと思います。
日本人って、音楽のライブでも、スポーツ観戦でも、しっかり同じ方向を見ている印象です。対して、海外の観戦してる人たちって、いろんな方向を向いて、踊っている人が半分くらいいるような笑。「楽しい時間のお供に、エンタメコンテンツがある」くらいの感覚なのかもしれません。文化の違いですね。
どの見方正しいとかは無いと思います。自由が一番です。是非、皆さんも一度、Bリーグ観戦に行ってみてはいかがでしょうか?
Enjoy! Your BasketBall Life!!