パリのパラリンピックが開幕しました。
今大会、日本からは車いすバスケットボールの女子が参加します。(前回の東京パラリンピックで銀メダルを獲得していた男子は、今回は予選で敗退してしまいました。残念。)記事を書いている現時点で、女子も3連敗と苦戦しているのですが、次戦へ向けて応援したいところです。
今回は、折角なので、車いすバスケットボールについて、紹介したいと思います。
車いすバスケと通常バスケのルールの違い
初めに車いすバスケに関しては、JWBFさんのサイト⇒https://jwbf.gr.jp(一般社団法人日本車いすバスケットボール連盟Japan Wheelchair Basketball Federation (JWBF) )が分かりやすくまとまっているので、参考にして頂ければと思います。
基本的なルールは通常のバスケと変わりません、ゴールの高さも、5vs5で戦う事も一緒です。トラベリングルールは有り、ダブルドリブルは無し、というルールがあるのですが。ざっくり「2回車いすを手で押したら、1回はボールを地面につかなくてはいけない」と、考えて貰えば大丈夫です。実際には、車いす自体の慣性の法則が働くので、ボールを前に運ぶときはゆったりドリブルしているように見えると思います。絶対に見た目以上にキツイとは思いますが。。
更に特筆すべきルールは、「クラス分け」ルールでしょう。選手には各々障害レベルの重い者の順から1.0-4.5の持ち点が定められており、試合中コート上の5人の持ち点の合計が14.0を超えてはなりません。
車いすバスケの見どころ
スポーツを見る時の視点は人によって、様々なので、見どころを説明するのが難しいのですが。いくつか紹介しておきます。
まずは、バスケの醍醐味であるシュートではないでしょうか。健常者である私の体でもシュートを決めるには体全体を使わないと、リングまで届くことも無いのですが。車いすバスケの選手たちは、上半身だけで当たり前のようにシュートを決めます。それだけでもすごいのに、時には敵のブロックを避けるために片輪を斜めに上げて、シュートを打ったりします。やはりシュートがたくさん決まって、何度も盛り上がるのは車いすバスケでも変わりません。
視覚的な見どころでいうと、車いす同士の接触が想像以上に激しいのもビックリすると思います。タックル有りの車いす競技で有名なのは車いすラグビーですね。さすがに、車いすバスケでは、タックルは禁止ですが、コンタクトスポーツである以上、接触は避けられません。ゴール下が戦場なのは、通常バスケとは変わらず。外からのシュートチェックにも激しいディフェンスの対応は見どころだと思います。
戦略的なところで言うと、先に上げた「クラス分け」ルール特有の攻撃の組み立て方にあると思います。バスケットボールでは、オフェンス時にスクリーンという、相手ディフェンダーの壁になって邪魔をするプレーがあります。車いすバスケではこの壁役を点数が低い選手(障がいの程度が重い選手)が行う事によって、点数の高いエースの選手を生かすプレーが行われます。まさにチームプレーですね。
試合の視聴方法等
https://jwbf.gr.jp/news/980
こちらのページに今後の試合日程や、配信動画リンクが紹介されています。アーカイブも残されているので、是非、ご視聴ください。日本語の配信は、私が探した範囲では見つかりませんでした。これからの活躍次第ですね。
車いすバスケの漫画「リアル」
https://amzn.asia/d/45M1er2
スラムダンクの作者、井上武彦さんが、車いすバスケにフォーカスを当てて描かれている、「リアル」という漫画があります。タイトルの通り、プロバスケの道への難しさや、障がいを持った方々の苦悩も描かれています。興味がありましたら、是非読んでみてください。最近、新刊が発売されたようなので、私も読みたくなりました。
それでは、パリパラリンピックも引き続き応援していきましょう!